お米を価格で選んでいない?安いお米が安い理由とは

知ってなるほどなお米の話

お米を購入するときにどこを見て購入していますか??
産地?産年??精米年月日???それとも価格???
購入で一番目に入るのは「価格」だと思います。
でも、安いお米には安いなりの理由があることをご存じでしょうか??
お米屋さんが独自の考えで安いお米の理由をお伝えします!

茨城県かすみがうら市お米販売店「豊﨑屋」のしずたんです。
お米を購入するとき、「価格」で購入している方はたくさんいると思います。
高いより安いほうがお財布にやさしいですもんね~。
でも、安いお米にはそれなりの理由があると感じています。
安く売ることができるには理由があるんですよ。

1. 検査していないお米だったりする

「え・・・検査していないお米なんてある?!」
そう思った人いますよね~。
世の中には大きく分けて農産物検査を受けたお米と未検査のお米の2つがあるんですよ。
一般の方でも簡単に見分ける方法は表示面に「単一原料米」と記載しているのが検査を受けたお米、「複数原料米」と記載しているのは未検査のお米です。

単一原料米になれば、産地や産年、品種が記載できます。複数原料米の場合はこれらを記載することが絶対にできません。
ただ、恐ろしい話をしてしまうと・・・
産地などの記載がされているほうがサマになるというか・・・検査を受けていないのに記載してしまっていることも稀にあるかもしれません。
なぜそのようなことが言えるかというと、その記載ができるのは販売元に委ねられているから。

店頭に陳列されているとき、農産物検査の証明書なんて貼っていませんよね?
つまり、販売元が「単一原料米でーす」って記載してしまえばそう思わせてしまっていることもあるというわけです。

良いか悪いかでいうと・・・「悪い」です。

農産物検査は独自で検査資格を持っていなければ検査機関に委託するしかありません。そうなると、もちろん検査費用が発生します。
農産物検査に出す袋数が多ければ多いほど費用が加算されます。1袋ずつ検査するわけですからね。

農産物検査を受けたお米には検査袋に検査済みのハンコが押され、証明書が発行されます。
販売元が繁忙期の場合は対応が難しいかと思いますが、もし気になる場合は問合せをしてみるときちんとした販売元なら教えてくれるかもしれませんね。

2.米作りが手前味噌な生産者だったりする

お米作りはとても奥が深いものです。
しかし、米作り素人農家さんでも自分の家で食べる程度の量ならそこそこの管理をしていれば収穫できてしまう作物です。

そこそこ収穫できてしまうから「次はもう少し作ってお金にしてみようかな」と考えるのが安く売ることのできる生産者かもしれません。
まず、ざっくりとした話をしてしまうと機械を動かす燃料費や苗代、肥料代はどんなに不作でもかかっています。
これだけで、1㎏のお米を作るために必要な最低原価が300円は必要とするのが米作りのよくある話。

そこに商品化するための梱包袋代や運営代などが含まれてくるのです。
そうすると・・・商品化されたお米の原価は当然最低300円以上が妥当というわけです。

1でお伝えした検査をきちんとしているならさらに原価が上がると思ってもいいでしょう。
きちんと圃場(田んぼ)管理をしているしっかりとした生産者であれば、その年の圃場状態に合わせた管理をしているので、管理にかけている費用が増加。当然商品の原価は上がります。

もし、その年に収穫したお米でキロ単価が300円を下回っているお米だったら生産コストが低いのかもしれません。つまり・・・管理をきちんとしていない生産者や圃場(田んぼ)のお米の可能性もあります。

3.色彩選別をしていないお米だったりする

お米というのは、ご存じのとおり自然の中で作りますよね。
そうすると、虫の被害はもちろんのことお米以外のものが収穫したてのお米には混ざっていることがあります。
黒く変色したお米や石、ガラスとかね。
これはどんなに圃場管理をしても起きることなので収穫しただけのお米は「普通」のことなんですよ。
それを取り除くのが色彩選別という作業です。

この色彩選別作業は1の検査とはまた別に行うもの。
色彩選別を作業委託すると当然費用が発生します。
1袋ずつの作業になるので、委託数が多ければ費用代も当然加算されます。
自分で機械を購入してしまう生産者もいますがとても高価な機械で主に収穫した後にしか使用しない機械のため一般的には委託してしまうことが多いです。

4.問屋さんが卸したお米だったりする

農家直売コーナーでない限り、スーパーなどで購入できるほとんどのお米は農家さんが直接卸しているお米ではありません。問屋さんが大量に農家さんから購入したお米を商品化しています。
問屋さんが販売元になっているので、検査等の心配はありませんよ。

ただ、たくさんのお米を集めて品種ごとに販売しているので1つの商品に複数農家さんのお米が混じりあっている可能性が高いかもしれません。
スーパーのお米で「安く売っている」というのはここが一番の理由かもしれませんね。大量に仕入れているから安く売ることができるという話。
でも、安全性だけでなく「美味しさ」まで求めると味にばらつきを感じるかもしれません。

理由を考えて選んでみよう!

いかがでしたか??
あくまでもお米の生産と販売をしている側の意見なので絶対ではないお話ですが、1つの商品原価相場が分かりますよね。
「安いから」で買ってしまうと実は怪しかったりします。

お米屋さんの意見としては、価格だけでなく安心で美味しいお米かどうかまで選ぶ基準に入れていただけると嬉しいですね。
あくまでも参考程度に。

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