茨城県かすみがうら市お米販売店「豊﨑屋」のしずたんです。
さて、あなたはこんな行動を1度はしたことがあるのでは??
「今日の夕飯何にしようかしら~。」
そんな感じでスーパーをウロウロ。
手にした食材とにらめっこしては、「これで何つくろうかしら~♪」なんてあなたもやっているのでは??
食材を買うとき。値段や質などはもちろんのことですが、「食品表示まで見ているわよ!」という方はそんなに多くないと思います。
今回はその食品表示について米農家目線でお話します。
米の食品表示は1つではない!
お米の食品表示をじっくりと見たことがないという方は「えっ??」と思われているはず。
お米の食品表示には2つも種類があるのです。
食品表示記載の原料玄米部分にその違いが記載されています。
複数原料米
まずは、複数原料米。
「複数」なんて書かれていると、いくつもの品種が混ざっているような感じに思いますよね。
正直、「美味しくないんじゃない?」とも思ってしまいそうな感じです。
「複数」なんて記載していますが、それはただ農産物検査を受けていなかったりするだけでも「複数原料米」と記載されるから混ざっているということではないんですよ。
複数原料米の表記は、「国内産・割合」が記載されています。
産地の異なるお米が混ざることもあり、その場合はその県名と含有量何割かが書かれています。
どこで穫れたお米かを表す「産地」やいつ穫れたお米かを表す「産年」、そしてお米の品種は書かれていません。
検査を受けていないからといっても「食べられないお米」」というわけではありありませんので、ご安心を。
検査を受けていないことで、安く売ることができるのでお財布にやさしいお米であると言えます。
また、複数原料米の食品表示には米トレーサビリティ法により 欄外に「「産地未検査」とは、農産物検査法等による産地の証明を受けていない米穀のことをいいます。」又は、「米トレーサビリティ法に基づき伝達された産地を、その事実に基づいて表示する場合には、「産地未検査」と記載しています。」等を注記 する必要があります。
米トレーサビリティ法について
単一原料米
次に単一原料米。
こちらは、先程の複数原料米とは異なり農産物検査を受けているお米が対象となります。
そのため、表記には産地や産年の記載がされています。
検査を受けて虚偽なく産地産年品種の記載をしているので安心なお米と言えます。
ただ、検査にお金をかけているので複数原料米と比べると価格も少し高くなります。
国内産だから「美味しい」ではない。
では、複数原料米に表記されている「国内産」。
これはイコール「美味しい」ということになるのかということですが、米農家目線で答えるとイコールではありません。
国内産と書かれているから安心ではあるといえます。
でも、複数原料米でも記載しているように異なる県のお米が混ざり合っている場合は作っている環境も違いますので味にばらつきがあります。それによって、お米本来の美味しさを感じにくくなってしまうのです。
単一原料米だから最高でもない。
それなら検査を受けている単一原料米なら美味しいの?と思いますよね。
米農家目線で答えるとこれもイコールではありません。
スーパーなどで売られているお米は、どのような過程を経ているか知っていますか??
スーパーなどで売られているお米のほとんどは、問屋さんを通しています。
農家で収穫されたお米を検査して単一原料米にしていますが、販売する際は量の調節や食味の調節をするために少しブレンドされているこのが多いのです。
ブレンドというと誤解されてしまいそうですが、生産者の違うお米や生産者は同じでも環境の違うお米ということです。
お米の味はとても繊細なので環境や生産者が違うだけで味が変わってしまうのです。そのため、単一原料米表記でも味にばらつきが出てしまうのです。
最高のお米。それは・・・
ここまでのお話で「じゃあ、美味しいお米はどこにあるの~???」ってなりますよね。
美味しいお米。
それは・・・「米農家」にあります。
米農家さんで購入すれば、味にばらつきのないお米が購入できます。
もっというと、米農家で売っている単一原料米を選べば安心なお米が購入できるんですね。
美味しいお米を売りたいと頑張っている米農家さんであれば、さらに手間を加え白いお米だけに選別する「色彩選別」もしているので安心安全で見た目もきれいです。
いかがでしたか?
お米の食品表示についてお伝えしましたが、日本は米大国。
米農家さんは手間をかけて安心なお米を作っています。
そこから「美味しいお米」を選ぶ基準として食品表示を見てみてくださいね。