縁あって、米。~お米屋さん日記~

こんにちは、お米販売店豊﨑屋の女将でございます。
投稿がだいぶ久々になってしまいましたね。

3月あたりから生産部の準備が始まっており、そのサポートに出ておりました。
農家の旦那さんをもち、初めて知った米作り。
米作りというか、何かを作るって本当に大変なんですね。
これまでお店で選んで購入することしかしなかったのですが、こんなにたくさんのやることがあるとは・・・。

私は、オートマ限定の自動車免許しかもっていないので、正直マニュアル車を使う農家さんでは戦力にならないのです・・。だから、機械とかは乗れないので力仕事などでサポートをしています。

先日、こんなお電話が女性の方から弊社にありました。
内容のカテゴリーとしては「クレーム」でしょう。

お声から恐らく50代後半以上かなと。

その内容というのが、「子どもをおんぶして作業しているなんてお米の質が悪いんじゃないでしょうか?」と。

たしかに・・・ゴールデンウイークや土日祝日など保育所が休みの時はどうすることもできませんのでおんぶをして作業しています。でも私は生産のサポートや販売している圃場の監理・苗の栽培をしているので生産をメインでやっていないんですよね・・。

よく勘違いされるのが、豊﨑屋は販売店です。生産は農家さんが行っています。

それを聞いて思ったこと。
生産している人が保育所の休みに合わせて作業の手を止めていたら生産できないよと思いました。
生産者の中には家族経営をしているお宅があり、子育てしながら協力している方もたくさんいます。
生き物には人間のように土日祝日休みなんてありませんから、そうなれば人間もそれに合わせるしかなく・・

そのおかげで生産物が収穫できているのです。

できれば暑い中作業に子供を連れまわしたくないと思うのですが、生り物の生産収穫時期によってはどうすることもできません。

私もそうですが、どうすることもできなくてやっている結果なのです。
そこをクレーム電話してくるとなると・・・

悩ましいものですね・・。

最後にその方は「買いたいときは電話をすればいいんですね」と仰っていましたが・・・
正直そんな方にはお売りできないと思いました。


こんなお電話を聞いてしまうと本当に辛いです。

たとえば、生産者が子育てをしながらおこなっていけないものとしましょう。
きっと、生産者の高齢化が進み生産物の収穫量が減ります。
同時に国産の販売価格が上がるでしょう。
また、生産を止めた田畑が増えることによって県や国の問題になるでしょう。

子どもを育てながらでもやらないといけないのは、自分たちの収入のためだけではなく大きく考えると消費者や国のためなのです。

いろいろな想いを抱えながら生産者のご家庭は生産しています。

「都合よく」なんて・・・そんなものは生産物にありません。

そんなことで質を問われてしまうなんて、寂しいものですね。

この電話の方は恐らく市内か隣接した市の方。
もう少し、生産地域のご家庭に理解いただけたら嬉しいです。