お米の常温保存はやめて!炊く前と炊く後それぞれのリスクを解説

お米の常温保存はやめて!炊く前と炊いた後それぞれのリスクを解説 知ってなるほどなお米の話

みなさんは日常的にお弁当を作りますか?

ランチ代の節約につながったり、好物でいっぱいにできたりと、メリットが大きいお弁当。

しかし、「お米を長時間常温保存するのは平気なの?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、炊いたあとのお米の常温保存は数時間が限度。
加えて、炊く前のお米を常温保存するのもあまりよくないのです。

今回は、
・お米の常温保存がなぜよくないのか
・より安全に保存する方法
を、お伝えします。

お米を炊く前と炊いた後、それぞれ解説していくので最後まで読んでいただけると嬉しいです!

お米の常温保存をおすすめできない理由とは?


お米の常温保存は、炊く前であっても炊いた後であってもおすすめできません。

①炊く前
お米は野菜や魚と同じ「生鮮食品」として扱われています。
保存する環境によって、劣化の進み具合などが変化しやすいです。

お米は高温多湿の環境を苦手としており、最適な保存温度は15℃前後といわれています。

常温保存では、最適な保存温度で維持するのは難しいでしょう。
炊く前であっても、劣化を遅らせるために常温保存を避けたほうがよいといえます。

②炊いた後
炊いた後のお米の常温保存は、できれば数時間でも避けたほうがよいです。

理由は食中毒の原因となる「セレウス菌」にあります。

セレウス菌はお米に付着している菌です。
炊きたてであれば菌が増殖していないので問題なく食べられるのですが、セレウス菌は増殖する過程で有害な毒素を排出します。

セレウス菌がもっとも活性化するのは30℃前後の環境。
常温保存のごはんは、まさにセレウス菌にとって絶好の環境なのです。

セレウス菌は嘔吐・下痢を引きおこします。
食中毒のリスクを回避するために、炊いたお米の常温保存は避けたほうがよいでしょう。

お米の常温保存、リスクを避ける方法って?

お米の常温保存にはそれぞれ
炊く前:劣化が早まる
炊いた後:食中毒
というリスクがあります。

このようなリスクを回避するにはどうしたらよいのでしょうか?

炊く前のお米については、冷蔵庫での保存に切りかえるとよいでしょう。

冷蔵庫の中でも特に野菜室がおすすめです。
温度・湿度ともに低く保つことができ、さらに日光や虫害も避けられます。
お米が好む環境に近づけられる保存方法です!

冷蔵庫での保存が難しい場合も、できるだけ冷暗所で保存できるとよいでしょう。

炊いた後のお米については、食中毒予防の観点からできれば常温保存は避けたいところ。

炊飯器内では保温機能を切らず、高温に保つようにしましょう。

しかし、炊飯器の保温機能を使っていても、ずっと安全に保存できるわけではありません。
メーカーにもよりますが、およそ24時間しか保存できないといわれています。

炊飯器にお米が残ったら、
・すぐ食べるなら冷蔵
・長く保存したければ冷凍
で保存するのがベターです。

お弁当など、外へお米を持っていきたいときはどうしたらよいのでしょうか。

やむを得ず常温保存になってしまうときは、保冷剤を活用してセレウス菌が好む温度にならないようにしましょう。
外出先に冷蔵庫がある場合は、冷蔵庫に入れさせてもらうのも手です。

最近ではお弁当に入れる抗菌シートが安価で販売されていたりします。
このような抗菌アイテムを利用すれば、食中毒のリスクをより回避できるでしょう。

炊いた後のお米をそのままお弁当に詰めてしまうと、水滴がついてしまいお米が傷む原因になります。
冷ましてから詰める、ということも忘れないようにしてください。

このような工夫をしていても油断は禁物。
お弁当はなるべく早めに食べるように心がけましょう。

保存にも気を配り、安全でおいしいお米ライフを!


今回はお米を炊く前と炊いた後、常温保存がおすすめできない理由をそれぞれご紹介しました。

炊く前のお米は高温多湿な環境が苦手です。
お米が好む環境にあわせてあげることで、劣化スピードを遅らせ、よい状態に保てます。

炊いた後のお米で気をつけたいのは、常温保存することで高まってしまう食中毒のリスクです。
原因菌となるセレウス菌の増殖を防がなければいけません。
お弁当など、お米を持ち歩くときは保冷剤を利用して低温に保ったり、抗菌シートを利用したりして菌の繁殖を予防しましょう。

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